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汗の種類
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汗の種類 汗は心の液であり、陽気が津液を蒸化し、それが体表から出たものが汗となります。 汗の病変は、外感病と内傷病のいずれにも見られます。 汗の状況をたずねるときは、まず汗の有無をたずね、さらに汗の出る時間、その部位、汗の量などをたずねます。 よくみられる汗症には次のものがあります。 表証の汗 無汗は表実証に見られ、有汗は表虚証に見られます。 自汗 いつも汗がでており、活動後にいっそうひどくなるものを自汗といいます。 気虚、陽虚によくみられ、精神疲労、気力減退、息切れなどをともなうことが多いです。 盗汗 寝汗のことをさし、陰虚により起こるものが多いです。 不眠、手足のほてり、口や咽頭の乾きをともなうことも多くあります。 大汗 汗が多量に出ることを大汗といいます。 実熱によるものは高熱、煩渇、脈洪などをともないます。 病が危篤で生命が途絶えようとしているときに出る大量の汗は「絶汗(ぜっかん)」、または「脱汗(だっかん)」といいます。 頭汗 汗が頭部に限定して出るものを頭汗といいます。 上焦の邪熱、中焦の湿熱により起こることが多くあります。

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臭い
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臭い 病人の体臭、口臭、腋臭などの臭いと、大小便、帯下、膿汁などの臭いを嗅ぎ、その臭いの質によって病状を診断します。 一般的に悪臭のあるものは熱証、実証であることが多く、生臭い臭いがするものは虚証、寒証であることが多くあります。

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呼吸
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呼吸 健康な成人の呼吸数は12~20回といわれています。 この回数は本によりまちまちなので、15回前後と覚えておくと良いかもしれません。 また、年齢にも大きく差があり、新生児は35~50回、乳児は30~40回、幼児は20~30回、学童が20回といわれています。 そして、健康な呼吸の仕方はゆったりとして深く雑音がない状態です。 疾患時には下記のような異常となって現われます。 短気 呼吸が多く、途切れているもので、いわゆる「息切れ」です。 実証では多くは急性で、虚証では多くは慢性病でみられます。 少気 呼吸が静かで浅く、微弱で言葉数も少ない状態です。 慢性病で虚証時にみられます。 喘 呼吸困難のことで、口をあけて肩で息をする状態です。 実喘 発作が激しく、息が粗い、音が高い、呼出する時に気持ちがよいもの 虚喘 呼吸が弱く、音も低い、息を吸うときに気持ちがよいもの 咳嗽 咳は声があって痰がないものを指し、嗽(しわぶき)は逆に痰があって声がないものをさします。 両方あるもの、つまり痰もあり声もある状態のことを咳嗽といいます。 嘔吐 嘔は声あって物がないものをさし、吐は物があるのに声がないものをさします。 両方あるもの、つまり声も物もあるものが嘔吐といいます。 胃の気の上逆で起こります。 噯気(あいき) 噫気ともいい、おくび(げっぷ)のことをいいます。 満腹時にみられ、呑酸をともなうときは宿食や消化不良によりおこります。 そうでない時は、脾胃や肝の働きが悪いときにみられます。 吃逆(きつぎゃく) 呃逆、噦(えつ)ともいい、「しゃっくり」のことをいいます。 一般的に一過性の胃の気の上逆だが、久病に起こるときは注意を要します。 太息 嘆息(たんそく)ともいい、深い呼吸(ためいき)のことをいいます。 情志のうっ積により起こります。 欠 呵欠(かけつ)ともいい「あくび」のことをいいます。 寒邪に冒されたときや、労倦により腎が病んだときに現われます。 噴嚏 嚏(てい)ともいい、「くしゃみ」のことをいいます。 風寒などにより、肺気が鼻に上衝したときに起こります。 鼾声 鼾(かん)ともいい、「いびき」のことをいいます。 卒中混迷時や熱が盛んなときに現われます。 難経:四難…

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顔面の部分診断
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顔面の部分診断 東洋医学では顔面の各部に五臓の盛衰が反映すると考えられています。 顔面の各部に五臓を配当して、それらの部位に現われた色の変化などを診て、どの臓腑や器官に病変があるかを診断することです。

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五臓とその他の関係
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五臓とその他の関係 湿気が嫌いな人や寒さが嫌いな人は、脾や腎や肺などの衰えと深い関係があります。 また湿気が過ぎると脾を傷るというように、気候や季節と五臓は密接な関係があります。 さらに内因である七情(五情)により、五臓を傷ったり、五臓の働きが悪いと感情の起伏が大きくなりやすくなります。

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五臓と過労
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五臓と過労 ほどよい運動は臓腑の働きを高めますが、運動のし過ぎ、労働のし過ぎは過労となり、臓腑の機能を損なわせます。 臓腑の働きが悪いと、過労となり疲れやすくなります。 例えば、肝は筋をつかさどり、筋の栄養、血の分配などの新陳代謝に関係していますが、歩きすぎると筋の疲労を起こして、肝の働きが悪くなります。 また肝の働きが悪いと、長く歩くことができなくなります。

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五臓と体液
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五臓と体液 五臓はそれぞれ五官で外部に開窮しています。 五官から出る液体は五臓の影響を受けて異常がおこります。 たとえば、肝は眼に開窮していますので、五液では涙の多少を左右します。 心は舌に開窮していますので、五液では汗の多少を左右します。 腎は耳に開窮していますが、五液では唾の多少を左右します。 古来、唾は腎気の変化したものと考えられており、唾を飲み込むと腎精を滋養する働きがあるとされています。 「涎(よだれ)」と「唾(つば)」の違いは、唾液中の清い水様のものを涎といい、ねばりのあるものを唾といいます。

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五臓の障害状況
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五臓の障害状況 五臓は骨や筋肉などを分担して支配している。 肝は筋に血(栄養)を分配する働きがあり、この機能が阻害されると、筋の屈曲機能(関節の屈伸)に異常がでて関節炎や捻挫をおこしやすくなります。 このように筋(スジ・靱帯・腱・筋肉の屈曲機能)の障害は、肝の異常によっておこりやすくなります。 体重維持の肌肉の作用や内蔵を外から機械的侵害から守る肌肉の作用は、脾の働きによるものです。 足や腕がだるいとか、身体が重いとかの症状や肉離れなどは、脾の異常と関係があるものが多くあります。 腎は精を蔵しており、精は髄を生じ、髄は骨を栄養しています。 腎虚になると、骨が弱体化して骨の病気をひき起こされます。 肺の機能が正常であれば、皮膚は健康で光沢と潤いがあり、皮毛の調整や汗線の調節も正常です。 肺に異常が起こると、これらの状態は悪くなりやすくなります。 心は血脈をつかさどっており、血の循環をつかさどっています。 心に異常がおこると、血脈に異常がおこり、循環も悪くなりやすくなります。

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睡眠
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睡眠 睡眠の異常には不眠と嗜眠があります。 そして不眠には入眠障害と熟眠障害に分けられます。 心(心包)に変調がおこると、精神・思惟活動に変調が出て不眠が起こります。 主なものとしては、心脾両虚による心悸、健忘をともなう不眠、心腎陰虚による心煩、多夢をともなう不眠、食滞による不眠などがあります。 またひどい眠気があり、いつも知らぬ間に入眠してしまうことを嗜眠といいます。 これには陽虚や痰湿などの病症によくみられます。

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月経
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月経 女性は男性と異なり、月経、帯下、妊娠、出産などの生理現象があります。 たとえ一般の疾病を患っている場合でも、女性には既婚か未婚か、妊娠しているかどうか、出産の経験があるかなどをたずねる必要があります。 また月経、帯下については、過去の状況や現在の状況をしっかりたずねる必要があります。 月経については、月経の周期、日数、月経血の量・色・質およびそれにともなう症状をたずねます。 また必要に応じて、最終月経の期日、初経や閉経の年齢をたずねます。 月経周期(経期) 月経先期 周期が8~9日以上早まるものをさします。 熱証、気虚などでみられます。 月経後期 周期が8~9日以上送れるものをさします。 寒証、気滞、血瘀などでみられます。 前後不定期 周期が乱れ、不定期なものをさします。 肝鬱、脾腎両虚、血瘀などにみられます。 月経血の量(経量) 経量過多 血熱、気虚などでみられます。 軽量減少 血虚、寒証、血瘀などでみられます。 閉経 月経の停止が三ヶ月を超えて、かつ妊娠していないものをさします。 血虚、血瘀、寒証などでみられます。 月経血の色と性状(経色、経質) 正常な月経血は紅であり、経質は薄くもなければ濃くもなく、血塊がない状態です。 深紅色で経質の希薄なもの 虚証でよくみられます。 深紅色で経質の濃いもの 血熱、実証でよくみられます。 紫暗色、または暗紅色で血塊があるもの 寒証、血瘀でよくみられます。 月経痛 月経前または月経中に小腹部に脹痛が起こるもの 気滞血瘀でよくみられます。 小腹部に冷痛があり、温めると痛みが軽減するもの 寒証でよくみられます。 月経中または月経後に小腹部に隠痛があり、腰がだるく痛むもの 気血両虚でよくみられます。 帯下 こしけ(おりもの)のことです。 帯下の色が白色で希薄なものは、虚証や寒証のものが多くあります。 逆に黄色や赤色で、濃くて臭いものは実証で熱証のものが多くあります。

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疼痛
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疼痛 痛みは臨床上よくみられる自覚症状であり、さまざまな疾患であらわれます。 経絡走行上にある痛みは、経絡病症であることが多くあります。 その場合は走行している経絡の異常としてとらえますが、なかには臓腑病症によるものもあります。 痛みについてはその部位、性質および時間などをたずねます。 痛みの部位 身体の各部位はすべて一定の臓腑や経絡と連絡しているので、疼痛部位を知ることは病変のある臓腑経絡を知るために意義があります。 頭痛 六淫の邪および痰濁や瘀血による頭痛は実証です。 また気、血、精などの不足により起こる頭痛は虚証です。 頭痛の部位に基づく頭痛の分類は次の通りです。 胸痛 胸には心と肺がありますので、心や肺が病むと胸痛が起こりやすくなります。 痰濁によるものは胸悶、咳嗽をともないやすく、瘀血によるものは胸悶、心悸をともないやすく、また陽虚によるものは四肢の冷え、自汗、顔色蒼白などをともないやすいです。 脇痛 脇部には肝胆の二経が分布しています。 したがって肋間神経痛など、この部位の病変は肝胆の病変と関係が密接です。 気滞、血瘀、湿熱、懸飲などにより、脇痛がおこります。 腹痛 腹部は大腹、小腹、少腹の三つに分類されます。 臍より上部を大腹と呼び、脾胃と関係があります。 臍より下部を小腹と呼び、腎、膀胱、大腸、小腸および子宮と関係があります。 また小腹部の両側を少腹と呼び、この部位は足厥陰肝経と関係が密接です。 これらの疼痛の部位を確認することにより、関連する臓腑を推察することができます。 腹痛には虚証と実証があり、実証には気滞、血瘀、食滞などによるものがあります。 虚証には気虚、血虚、陽虚などによるものがあります。 腰痛 腰は腎の府であり、腰痛は腎の病変によくみられます。 風・寒・湿邪が経絡に阻滞して起こる腰痛、瘀血が経絡に阻滞して起こる腰痛は実証です。 腎精の不足、あるいは腎の陰陽の虚損により起こる腰痛は虚証です。 四肢痛 四肢の疼痛は、経絡や関節、肌肉が風・寒・湿などの邪に襲われ、気血の流れが悪くなるとおこります。 湿熱が経絡の気血の流れを悪くしておこるものもあります。 脾胃が虚して、水穀の精微が四肢をうまく栄養できないために起こるものもあります。 足のかかとの痛みは腎虚のことが多いです。 痛みの性質 痛みをひき起こす病因や病症が異なると、疼痛の性質も異なります。 したがって痛みの性質を知っていれば、痛みの原因と病症を知るのに役にたちます。 痛みの喜悪 拒按 疼痛部位に触れたり、按圧すると疼痛が増強することです。 実証でみられます。 喜按 疼痛部位を按圧すると、疼痛が軽減または消失することです。 虚証でみられます。…

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二便
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二便 主に二便の性状、回数、量の多少などをたずねます。 大便の形成には大腸および脾、胃、小腸が関係します。 しかし、肺、脾、腎による津液代謝の働きが妨げられるて、大便の異常がおこることが多くあります。 下痢は脾の異常が多く、軟便や便秘は津液の異常によることが多いです。 また小便は、腎(膀胱)、脾、肺と関係が深く、小便の色が清であるものは寒証に多くみられ、色が濃いものは熱証に多くみられます。 大便の異常 秘結 便秘のことです。 便秘には潮熱、口渇をともなうものは熱証、実証によくみられ、胃腸に熱があることが多いです。 便意はあるが排便無力で、大便は硬または軟であるものは気虚による便秘によくみられます。 大便は硬く、兎糞状を呈するものは血虚による便秘によくみられます。 便秘に四肢の冷え、夜間頻尿などをともなうものは、腎陽虚による便秘によくみられます。 泄瀉 大便が希薄で出たり止まったりするものを「泄」といい、水溶性の下痢を「瀉」といいます。 慢性の下痢で、軽度の腹痛(喜按)をともなうのは、虚証です。 急性の下痢で腹部の膨満感や腹痛(拒按)をともなうのは実証です。 便が水様で悪臭がないものは寒証です。 また黄褐色の水様便で悪臭があるものは熱証です。 五更泄瀉 腎泄、鶏鳴下痢ともいい、夜明け前に下痢をする特徴があります。 脾腎陽虚によるものが多いです。 小便の異常 尿量の増加 寒証、陽虚で現われやすく、消渇でもみられます。 尿量の減少 熱、汗、下痢などにより津液を損傷するとおこります。 また、肺、脾、腎の機能失調によりおこることもあります。 頻尿 尿量が少なく、色が濃く、急迫するものは下焦の湿熱によくみられます。 尿量が多く、色が清であるものは、腎陽虚によくみられます。 小便自利 排尿の回数が多く、尿量の多いものをさします。 1日に10回以上。 小便不利 排尿の回数が少なく、尿量の少ないものをさします。 1日2~3回で、排尿困難の総称となります。 小便閉 小便が出にくいものをいいます。 排尿困難に下腹脹満をともなうものを、「癃閉(りゅうへい)」といい、前立腺肥大によくみられます。 実証には湿熱、瘀血、結石によるものがあり、虚証では脾肺気虚、腎陽虚によることが多くあります。 遺尿 遺溺、尿床ともいい、寝小便や尿失禁をさします。 腎虚によるものが多くあります。

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口渇
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口渇 口渇の有無は、津液の盛衰および輸送の状況を反映しています。 一般的に口渇のない者は津液を損傷しておらず、健常者または寒証、湿証によくみられます。 口渇のある者は、津液を損傷していると考えられます。 また痰飲や瘀血などの原因により、津液の輸送や代謝が悪いために口渇が起こることもあります。 口渇の問診では口渇の特徴や飲水の状況などもたずねます。 口渇して多飲する者は、熱証でよくみられます。 口渇して飲みたいと思うが、飲むとすぐに吐き出してしまい、小便不利のある者は、痰飲によくみられます。 口渇はあるが、口を潤すと気持ちがいいが飲みたくない者は、瘀血によくみられます。 口渇してよく飲むが、それ以上に小便の量が多いものは、消渇によくみられます。 消渇は口渇が強く、水をよく飲み、多尿で食べても太らない病態をいいます。 現代でいえば、糖尿病、尿崩症、腎不全が考えられます。 消渇は上消、中消、下消の三つに分類されます。 上消は肺消ともいい、口渇と多飲を主症状として、中消は胃消、脾消ともいい、多食しても空腹感があり、痩せていくのを主症状(消穀善飢)として、下消は腎消ともいい多尿の主症状とします。

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五味
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五味 偏食がある場合、飲食の取りすぎの場合も不足の場合も、五味と五臓の関係で判断することができます。 現代では食生活の偏りから、甘味と鹹味を多く取りすぎ、反対に苦味が少なく、酸味も比較的少ない傾向があります。 このため脾や腎の異常をきたしたり、心の異常をきたしたりすることが多くあります。 甘みを取りすぎて脾に異常が生じた場合、甘味を控えなければならないし、苦味が少なすぎて心の異常が生じた場合は、苦味のある食物を摂取しなければいけません。 五味を均等に摂取することが健康の秘訣です。 また酸味を感じないけなど、五味のうちのどれかの味が感じられないような場合、酸=肝など五味と五臓の関係を通じて、特定の臓の異常も想定できます。 心の異常や脾の異常であることも多くあります。 五味の考え方は、赤いものは心に入り、黄色いものは脾に入るというように、臓器と色との五行的親和性から生まれています。 そのため焦がして黒くすれば腎に入ります。

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口味
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口味 口味とは、口の中の異常な味覚をいいます。 口味は熱証、とりわけ肝胆に熱がある場合に現われやすく、また食べても味がしないものを口淡といい、これは脾胃の気虚や胃寒に現われやすくなります。 口の中が甘くまたは粘るものは、脾胃の湿熱に現われやすく、口の中が塩辛いのは腎熱に現われやすくなります。 口の中が酸っぱいのは食滞でおこります。

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飲食の状態

飲食の状態 口渇、飲水、空腹感、食欲、口味、五味などをたずねて、臓腑・経絡、とくに脾胃の機能状態を診る。 食欲 食欲不振 虚証:脾胃気虚に多くみられます。顔色が悪く、倦怠などの症状をともなうことが多くあります。 実証:湿が脾胃に影響して、脾の運化作用が滞ると起こります。胸悶、腹脹、身体の重だるさ、舌苔厚膩などをともなうことが多くあります。 厭食、料理のにおいをかぐのもいやがる 傷食:胃のつかえ、腹脹、腐食臭が上逆するなどをともないます。 妊娠:悪心、嘔吐をともないます。あるいは酸っぱいものを欲しがります。 油っこい物が食べられない:肝胆の湿熱に多くみられます。胸脇苦満をともないます。 消穀善飢 食欲が旺盛であり、食後しばらくすると空腹感が起こるものをいいます。 胃熱(火)により消化機能が亢進して起こることが多くあります。 空腹感は起こるが食欲がないもの これは胃陰の不足により、虚熱が生じて起こるものが多くあります。 口乾、舌質紅、舌苔少などをともないます。 食べる量の増減はとりわけ内傷病において、その予後を判断するうえで重要な意義があります。 食欲がなく、食べる量が少なかった者に、食欲の改善と食事量の増加が現われれば、こっれは胃気がしだいに回復してきている現われといしてとらえることができます。 逆に食欲のあった者がしだいに食欲がなっくなってくる場合は、脾胃の機能が低下してきていることです。 また慢性疾患や重病などでほとんど食欲がなかったものが、突如として暴飲暴食することがあります。 これは脾胃の気が絶えようとしている現われであり、除中といいます。

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寒熱の特徴
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寒熱の特徴 寒熱とは悪寒発熱のことをさします。 悪寒はいわゆる「さむ気(寒気)」のことで、暖かくしても寒気がするものをいいます。 温かくすれば寒気がなくなるとともに、風に当たったり、外気に当たるのを嫌うことは悪風といいます。 悪寒発熱 悪寒と発熱が共にあるものを悪寒発熱といいます。 悪寒が強い場合は外感病の初期であることが多いです。 外感発熱は、外邪(主に風寒、風熱)が侵入して正気と争うことにより引き起こされます。 風寒による表証では悪寒が重く発熱が軽くなり、風熱による表証では発熱が重く悪寒がかるくなります。 表証における寒熱の程度は、病邪の性質と関係があるだけではなく、正気の盛衰にも関係しています。 一般的に外邪と正気がともに強い場合、悪寒も発熱もともに強くあらわれます。 外邪と正気がともに弱いと、逆に悪寒と発熱はともに弱くなります。 外邪が盛んで正気が弱い場合、悪寒が強く発熱は軽くなりますが治りが悪くなり、逆に外邪が弱く正気が強い場合は、悪寒発熱はともに起こりません。 但寒不熱 これは寒気はするけど、発熱がない状態のことです。 寒邪の侵襲や陽虚のために温煦機能が低下することでおこります。 外感の寒邪によるものでは温めてもこの寒気はとれませんが、陽虚によるものは温めると軽減します。 但熱不寒 これは発熱はあるけど、寒気がなく、悪熱のある状態です。 一般的には裏熱証に多く見られます。 その他 発熱の程度、時間、特徴などにより、次のいくつかの熱型があります。 壮熱 高熱が続いて悪熱して悪寒のないものをいいます。 風寒が裏に入り化熱したり、風熱が裏に入り裏熱証になるとおこります。 正気が盛んで邪気が強いほど高熱となります。 これには多汗、煩燥、口渇などの症状を伴いやすい。 潮熱 毎日、一定時刻になると発熱を繰り返すものをいいます。 一般的には午後に発熱するものが多くあります。 日晡潮熱:日晡とは午後3時から5時前後を指します。 この時刻になると発熱が著明になったり熱勢が強くなるものをいいます。 腹部が硬くなり脹って痛み、大便秘結をともなうものは、胃腸の燥熱によると考えられます。 夜間潮熱:夜間に発熱が著明になるものをいいます。 五心煩熱や骨蒸発熱をともなうものは、陰液の不足(陰虚)による内熱によりおこります。 寒熱往来 悪寒と発熱が交互に出現するものをいいます。 正気と邪気が半表半裏で争っているためにおこりますので、半表半裏証の特徴です。 長期微熱 発熱の日数が比較的長く、熱は正常な体温よりやや高い程度、または患者が発熱していると感じるが体温は高くないものをいいます。 これには気虚による症状をともなう「気虚発熱」と、陰虚の症状をともなう「陰虚発熱」があります。 また瘀血の停滞によるものもあります。

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舌の状態
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舌の状態 舌体の形態 舌質の色 舌苔の色 舌苔の厚さと苔質

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舌診
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舌診 (正常な状態) 舌診では舌体の形態や、舌質の色と性質、舌苔などを観察します。 そのためには健康な人の状態を知る必要があります。 舌体、舌質とは舌の肌肉・脈絡組織で、舌苔とは舌体の上に付着している苔上のものです。 正常な舌体は萎縮や腫脹、強ばり、ゆがみなどがない状態です。 舌質の色は淡紅色であり、濃すぎたり薄すぎたりしない程度です。 また舌苔は舌の中心に薄く白苔で、適度に潤っている状態が正常といえます。 舌根部:腎(下焦) 舌中部:脾胃(中焦) 舌辺部:肝胆(中焦) 舌尖部:心肺(上焦)

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五色を診る
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五色を診る 疾病の変化でその皮膚の色(特に顔色)にあらわれることがあります。 ひとつの色に偏るときは五行論にもとづき、その色と関係する臓がやんでいると判断します。 健康な人の皮膚の色は、季節に応じた色調を少しだけ反映します。 春であれば青味、夏ならば赤味というような色調があらわれます。 たとえば、喘息持ちの人は色が白い人が多くないですか? 腎臓が悪い人は顔が黒ずんでいませんか? 絶対にその色となることはないかもしれませんが、その傾向は強くあらわれます。 また、その皮膚の色には光沢があって明るく潤っている場合と、逆に光沢がなく艶がなくなっている色調の違う2種類があります。 たとえば「木」の「青」は「翠羽の青」と「草茲の青」があります。 翠羽とはカワセミのことで、草茲とは草をすりつぶした時の色です。 他の五行の色は以下の通りです。 赤 : 「鶏冠の赤」と「瘀血の赤」 黄 : 「蟹腹の黄」と「枳実の黄」 白 : 「豚脂の白」と「枯骨の白」 黒 : 「烏羽の黒」と「すすの黒」 それぞれの色をイメージすると艶のありなしが大きく違うことがわかると思います。 艶が良いことは気血が充実している状態であり、その後の治療効果が良く、予後が良いです。 逆に艶が悪ければ、気血が不十分ということなので、治療が長引いたり、場合によってはその病は治りません。

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十問歌

十問歌 明代の張景岳の「十問歌」が、問診の範囲と順序を簡潔に要約しています 「一に寒熱を問い、二に汗を問う、三に頭身を問い、四に便を問う。 五に飲食を問い、六に胸を問う。七に聾、八に渇ともにまさに弁ずべく、九に脈色により陰陽を察し、十に気味より神見を章かにす。」

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東洋医学による診断
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西洋医学における診断というのは、医師が患者を診察してその病状から病名を決定することです。 そしてその病名をもとに治療法を決定していくことになります。 つまり、診断と治療というのは別物となります。 一方、東洋医学における診断は、病名が確定すればそれがそのまま治療法へと結びつくことになります。 たとえば「葛根湯の証」という診断名があります。 これは葛根湯という薬を飲めば、この病気は治るという診断名です。 西洋医学では病因を明らかにすることがメインですが、複雑な反応をみせる病態ではしばしば病名を確定することができません。 また、はじめての症例に対しても診断がつかないことがあり、逆に病名が決まってもその治療法が確定していないこともあります。 それに対して東洋医学は経験や直感などにより試行錯誤を繰り返しておこなってきたため、治療法が先に開発され、その治療法にはどの病態が有効であるかという発展をしてきました。 また病名が西洋医学のように細分化されているわけでなく、ある程度の数をもってまとめられています。 そのため病名からその治療法を施すことにより、患者の病からの苦痛やその嫌な気持ちから症状を和らげてあげることが可能となります。

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四診
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四診 望診(神技) 視覚を通して病態を診察する方法 聞診(聖技) 聴覚・嗅覚を通じて病態を診察する方法 問診(工技) 問いかけと応答により病態を診察する方法 切診(巧技) 指頭・指腹および手掌の触覚を通じて病態を診察する方法     望聞問切の順番で患者さんに近づくことになります。 黄帝にはお医者さんがたくさんいて、そのお医者さんのランクをあらわすこともあります。 一番下っ端のお医者さんは黄帝に近づくことができません。 そのため遠くから黄帝を診察することになります。 今日の顔色はどうか、姿勢はどうか、舌の色はどうかなどの情報しか集まりません。 そしてもう少し上のクラスとなると黄帝の声が聞こえる範囲まで近づくことができます。 呼吸音はどうか、声はしっかりしているか、においはどうかなど聴覚や嗅覚から得られる情報が集まります。 さらにその上のクラスとなると黄帝に話しかけることができます。 食事の状態はどうか、排泄の状態はどうか、睡眠の状態はどうかなど黄帝が実際に感じている感覚を聞き出せます。 一番上のクラスのお医者さんとなるとついに黄帝の体に触れることができます。 脈の状態やお腹の状態を実際の術者が感じることで、診察の深みがうまれます。

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