陰虚と陽虚の症状
陰虚の症状
【症状】
五心煩熱、のぼせ、盗汗、午後や夜間の潮熱
五心煩熱(ごしんはんねつ)
五心煩熱の五つは、両手のひら、両足のうら、そして心(胸)を指します。
手足はほてり、心(胸)は熱感やそわそわした落ち着かない感じとなります。
盗汗(とうかん)
盗汗とは寝汗のことです。
水分を補給できない夜間に身体の津液を汗として盗まれるということで、「盗汗」とよびます。
潮熱(ちょうねつ)
潮が一定間隔で満ち引きするように、一日のうちで同じ時間にだけ発熱が起こることをいいます。
発熱が起こらなくても熱感を感じるだけのこともあり、また悪寒がないことも特徴となります。
血虚との区別
陰虚は血虚より重く、「虚熱」が特徴となります。
陽虚の症状
【症状】
寒がる、手足の冷え、顔面蒼白、頻尿、自汗
自汗(じかん)
特に暑くもないのに汗がでることをさします。
陽虚の陽は「気」でもあるので、気の働きである固摂作用の弱まりとして考えられます。
津液を外へ漏らさない働きが弱まるため、津液が汗となって体外へと放出されます。
気虚との区別
陽虚は気虚より重く、「虚寒」が特徴となります。