血(けつ)とは脈中に流れる赤色の液状物をさすので、一般的に想像される血液とほぼ同じです。
血の素材は津液と営気であるため、その源は飲食物です。
脾胃からえられる後天の精から作られるので、脾胃の失調は血にも影響をあたえます。

血は営気とともに脈中を流れて四肢や臓腑を潤し、その働きを支えます。
血は昼間は必要に応じて脈中を流れ、全身をめぐり、知覚活動や四肢の動作や運動などの活動を円滑にさせますが、臥床時には肝に戻ります。

血は心、肝、脾と深い関係となっています。
心は血脈をつかさどるので血の循環や拍動と関係します。
肝は血を蔵するので、血量を各器官に適切な量を配分しています。
脾は統血をつかさどるので営気を介して血が脈外へもれないようにしています。また血の生成もおこなっています。