ここでは食べ物から得られる地の陰気がどのようにして気血津液を生成していくか見ていきましょう。

口から得られた水穀は胃の作用で腐熟され、脾の作用により後天の精を作り出します。
その後、胃から小腸へと飲食物のかすが送られ、小腸で水分と固形分に分けられます。
水分は前にある膀胱へ滲み、固形分は後ろの大腸へと送られます。
膀胱では小腸からきた不要な水分と、全身を巡って気化作用によって集め貯えられ、やがて尿となって排泄されます。
一方、大腸では小腸から送られてきた飲食物のかすを転送、変化させ、糞便として肛門から排泄させます。

kiketsushineki_seisei1

 

 
一方、大気から得られる天の陽気は肺の呼吸を通じて体内に入ります。
この天の陽気と脾胃の働きによって得られた地の陰気が合わさり、真気や水(津液)となります。

kiketsushineki_seisei2

 

 
また両親から受け継いだ先天の精は五臓の腎にしまわれます。
そして、この精は後天の精により補給され、生きている間は枯渇することはありません。
この精が気に変化すると原気となり、臍下丹田に集まり、人体の基礎活力として働きます。

kiketsushineki_seisei3

 

 

宗気は肺で後天の精と天の気が交わり胸中にあつまります。
そして、衛気は脈外へと巡り、営気と血は脈中を巡ります。
また津は体表部を潤し、液は骨髄などを潤します。

kiketsushineki_seisei4