月経

女性は男性と異なり、月経、帯下、妊娠、出産などの生理現象があります。
たとえ一般の疾病を患っている場合でも、女性には既婚か未婚か、妊娠しているかどうか、出産の経験があるかなどをたずねる必要があります。
また月経、帯下については、過去の状況や現在の状況をしっかりたずねる必要があります。
月経については、月経の周期、日数、月経血の量・色・質およびそれにともなう症状をたずねます。
また必要に応じて、最終月経の期日、初経や閉経の年齢をたずねます。

月経周期(経期)

月経先期
周期が8~9日以上早まるものをさします。
熱証、気虚などでみられます。
月経後期
周期が8~9日以上送れるものをさします。
寒証、気滞、血瘀などでみられます。
前後不定期
周期が乱れ、不定期なものをさします。
肝鬱、脾腎両虚、血瘀などにみられます。

月経血の量(経量)

経量過多
血熱、気虚などでみられます。
軽量減少
血虚、寒証、血瘀などでみられます。
閉経
月経の停止が三ヶ月を超えて、かつ妊娠していないものをさします。
血虚、血瘀、寒証などでみられます。

月経血の色と性状(経色、経質)

正常な月経血は紅であり、経質は薄くもなければ濃くもなく、血塊がない状態です。
深紅色で経質の希薄なもの
虚証でよくみられます。
深紅色で経質の濃いもの
血熱、実証でよくみられます。
紫暗色、または暗紅色で血塊があるもの
寒証、血瘀でよくみられます。

月経痛

月経前または月経中に小腹部に脹痛が起こるもの
気滞血瘀でよくみられます。
小腹部に冷痛があり、温めると痛みが軽減するもの
寒証でよくみられます。
月経中または月経後に小腹部に隠痛があり、腰がだるく痛むもの
気血両虚でよくみられます。

帯下

こしけ(おりもの)のことです。
帯下の色が白色で希薄なものは、虚証や寒証のものが多くあります。
逆に黄色や赤色で、濃くて臭いものは実証で熱証のものが多くあります。